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#38 告知まで②

 手術前、いや、私の子どもの頃から毒を吐き続けていた親は、少しは優しい言葉をかけてくれるかかと思う、かすかな希望はあっさり裏切り、退院1日目から毒を吐き始めました。「傷口を見せて、見せて。」の要求には、腹が立つたので、「私は見世物ではない。一生見せません。」と反論しました。


 退院2~3日目に、私の代わりに食事の支度をしてくれていた子どもから、ガスコンロが壊れていると言われたので、いつもだったら私が店に行くとか、なんとかするのが当たり前になっていましたが さすがにこの状態では出来ないと思ったので、親に

「すみませんが、店に行くか、電話をして買い替えを頼んでもらえませんか?」

(家事は発病のずっと前から親の分も一手に引き受けていました)

と頼んでみた。

すんなり引き受けてくれるとは思ってはいませんでしたが、

「あんたが行きなさい。あんたがするのが当たり前でしょ。そんな事も出来ないなら、出ていけばいい」

などと激怒。

 私は、痛む腹を抱えながら心の中で(夫が仕事が休みなら頼むし、難しい事を頼んでいるわけではない。自分の好きな物は買い物、行っているではないか)

と思ったが、結局、今日の料理が出来ないと思いガスショップに電話して、カタログを持って来てもらい、今からすぐ持って来てもらえそうな品物をお願いして設置してもらいなんとか間に合わせました。

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